20170722・118号「自分にはとてもできない」という声が聞こえてきたら、まずやることは?

平成29年7月22日 Street & Book Smart 118号

■【「自分にはとてもできない」という声が聞こえてきたら、まずやることは?

    合田啓作(ごうだけいさく)             ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
配信開始から385日以上に渡って継続中の

Street & Book Smart& Highlight(ハイライト)>

1.『セルフトークマネジメントのすすめ』

鈴木義幸著 引用

2.「自分にはとてもできない」という声が聞こえてきたら、まずやることは?

今回のメルマガは上記のような構成です。
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■今日はこれから個別コンサルティングです!

I・Sさん、宜しくお願い致します!

 

■合間に読書。
 
「自分にもできる」という声が聞こえるのか。
 
それとも
 
「自分にはとてもできない」という声が聞こえるのか。
 
こうして聞こえる声=セルフトーク
 
と名付け、詳しく解説した鈴木氏の書籍を引用します。
 
 
 
 
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1.『セルフトークマネジメントのすすめ』

鈴木義幸著 引用

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□「例)

期限を守らなかった部下を前にすると、以下のようなことが順番に起こる

1まず、「許せない」というささやきが自分の中で生まれる(セルフトーク)

2そうすると、視野が急に狭くなり、目の前の部下がクローズアップされ、

他の誰も見えなくなる

3胸の辺りが圧迫され、息が詰まる

4大爆発

つまり、セルフトークとは、感情や欲求、思考、行動の引き金として、

自分の中に生まれる「言葉」ということになります。」

 

□「プロ野球の選手には、高く評価されて他球団に移籍したにもかかわらず、

移籍後、極端なスランプに陥ってしまう選手が数多くいます。

もちろん、年齢的な理由や環境の変化もあるでしょうが、

私は、移籍によってネガティブなセルフトークが多く生まれたこと

も原因だと考えています。

その傾向は、特に人気球団への移籍の場合に顕著です。

甲子園球場や東京ドームで、何万人ものファンに囲まれ、

「打たなくては・・・」

「ここでもし三振したら・・・」

というようなセルフトークが出てしまっては、

パフォーマンスが落ちるのも無理はありません。」

 

□「ちなみに、コンプレックス(劣等感)が強い人には、

セルフトークが非常に生まれやすくなります。

なぜなら、コンプレックスは

自分の理想像をそのままアイデンティティとしているから生まれるものなので、

理想と異なる現実に、

常にアイデンティティが刺激されていることになるからです。」

 

□「「ダウト(doubt)」という英語の語源は

「ダブルハート(double heart)」です。

心が2つある状態のとき(つまりセルフトークが生まれたとき)

人は「疑う」わけです。

ポジティブシンキングで前向きなことを言った瞬間はよくても、すぐにあとから、

「あんなことホントにできるわけないだろう」

「こんなこと言って大丈夫なのか?」

とネガティブなセルフトークが流れていく。

ダブルハートの状態になってしまいます。

人間の心は、絶え間なく発生するセルフトークによって、

プラス→マイナス→プラス→マイナスと常に揺り動かされています。

そのことを自覚せず、ポジティブな言葉に頼るだけでは、

いずれ力尽き、元の自分に戻ることになります。」

 

□「1971年、ある若いテニスのコーチが、

自分や生徒達を観察するうちに1つのことに気づきました。

それは、テニスのプレーヤーはそれぞれ

「心の内側で自分自身と会話している」

ということです。

「また失敗した!」

「なんでできないんだ」

「もっと足を動かさないと」

プレーをするうちに自分の中で自然と生まれていくる

こうした会話のほとんどが、恐れや自己不信からくるもので、

プレーヤーが自分の実力を発揮できない原因になっていることを発見しました。

このテニスのコーチは、ティモシー・ガルウェイといい、

ハーバード大学でテニス部の主将として活躍したのち、

大学院で学習法の研究をしていた人物でした。

ガルウェイは、自分自身に話しかけ、叱責し、

支配している声の主「セルフ1」と名づけ、

その命令によってボールを打つ存在「セルフ2」と名づけました。

自分自身(myself)が2つに分かれ、会話をしていると仮定したのです。

そのような仮定でプレーヤーの観察を続けた結果、

「自分自身をコントロールし、

評価しようとするセルフ1の口数が少なければ少ないほど、

実際のプレーはよくなる」

ことが明らかになりました。

そして研究を進めるうちに、

コーチのもっとも重要な仕事は、

プレーヤーの欠点を指摘することではなく、

いかにしてプレーヤーのセルフ1を静かにさせ、

偉大な潜在能力をもつセルフ2を自由に成長させるかである、

という結論に至りました。

 

□「トレーナーが私たちの前でコーチングのデモンストレーションをしていて、

デモの相手役に対して非常に的確なフィードバックをし続けたのです。

聞くべきことを最高のタイミングで質問していく。

相手役の人間も本当に「気づき」を次々と与えられていく。

トレーナーの実力は目を見張るほどの優れたものでした。

デモのあと、1人の参加者が、

どうしてそんな的確なフィードバックができるのかと尋ねたところ、

彼は「僕は日常に未完了が少ない」と答えました。

自分のエネルギーを消費する未完了ーやり残したことーが少ないから、

目の前の人がよく見えるし、的確なフィードバックができるのだと。

彼の答えを今の私が補足するなら、

「未完了はセルフトークAを生む」ということになると思います

仕事のやり残し、家事の手抜き、言おうとして言えなかったこと・・・・

自分では忘れているつもりでも、

小さなトゲとなって無意識のセルフトークAを発生させ、

集中力を削いでいます。

 

□「知人の息子さんが小さい頃に剣道を習っていたのですが、

子供が集まっていますからワーワーと騒いでしまう。

たくましい二段とか三段の人が道場に入ってきても、

そのまま騒いでいる。

でも、八段の人が来ると、70歳以上のおじいさんなのに、

入ってきただけで子供たちが次々に口を閉じていく。

水をうったように静かになるといいます。

子供たちはその人が八段だということを知らなくても、

その人の姿を見ただけで影響されてしまう。

セルフトークをなくすことで、

周囲にここまでの影響を与えることができる人が実際にいるわけです。

セルフトークがないことが、どうしてここまで人に伝わり、力を持つのか。

 

中略

1つは、彼ら達人は、

ノンバーバル(非言語)レベルのコミュニケーションにおいても格段に優れている

ということです。

剣道の達人の姿勢を思い浮かべてみてください。

さほど剣道に興味がない人でも、

はっきりとしたイメージが浮かぶのではないでしょうか。

訓練された人の姿勢や表情、身体の動きは、

人間の感情や潜在意識に直接働きかける力を持ちます。

ですから、セルフトークがない、心地よいテンションが周囲の人間にも伝わります。

そして、こちらがより重要だと思うのですが、

セルフトークがなくなっている彼らは「その時」を生きています。

ほかの目的、時間のために、「その時」を過ごしていません。

剣道であれば、剣や竹刀に触れている時間そのものを、

最上の時間として楽しんでいます。」

『セルフトークマネジメントのすすめ』

鈴木義幸著 引用

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■それでは、

「今日のStreet & Book Smart; Highlight(ハイライト) 」
(教育やビジネスにおいて、最高の結果を発揮するための重要ポイント)

 をどうぞ。

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2. 「自分にはとてもできない」という声が聞こえてきたら、まずやることは?

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■「自分にもできる」と思うのか?

それとも「自分にはとてもできない」と思うのか?

その違いはどこにあるのか?

115号「自分にもできる」と思うのか?「自分にはとてもできない」と思うのか?

116号「自分にはとてもできない」と思うのは「逃げ場」があるから!?

117号「自分にはとてもできない」という思考→感情→回避行動を避けるには?

に続けます。

 

■復習のために、別のエピソードを引用します。

「ある日、ガルウェイが選手を指導していると、

隣のコートから他のコーチの大声が聞こえてきます。

「もっとよくボールを見て!」

「もっと足を動かして!」

「スイングが手打ちになっている!注意して!」

指導を受けているのは、先日初級クラスに入ったばかりの、30歳ほどの女性でした。

休みがてらその様子を見ていると、

どうやら練習の最初に見た頃よりも、下手になっているように思えます。

彼女の体はガチガチになっており、

まるでロボットのようなスイングになっていました。

そこでガルウェイは、

「ちょっとだけ僕に、彼女の面倒を見させてくれないか」

と言って、コーチを替わってもらいました。

そして彼は生徒にこう言いました。

「今からぼくがボールをトスするから、ボールが最後にバウンドしたあとに、

縫い目をよく見て、どういう回転をしてくるか、ぼくに教えてくれないか?

打つことについては特に考えなくていい。

振ったラケットが勝手に当たるところで打てばいいから」

すると、彼女は驚くほどなめらかな動きでボールをラケットの真ん中に当て、

相手のコートに返すことができました。」

ものすごく示唆に富むエピソードですよね?

 

■例えば、

「もっとよくボールを見て!」

「もっと足を動かして!」

「スイングが手打ちになっている!注意して!」

というコーチの声と、

「今からぼくがボールをトスするから、ボールが最後にバウンドしたあとに、

縫い目をよく見て、どういう回転をしてくるか、ぼくに教えてくれないか?

打つことについては特に考えなくていい。

振ったラケットが勝手に当たるところで打てばいいから」

というガルウェイ氏の声は何が違うのか?

 

■まず、コーチの発言は、

「もっとよくボールを見て!」=否定+動作の一部を抽出「見る」

「もっと足を動かして!」=否定+動作の一部を抽出「足を動かす」

「スイングが手打ちになっている!注意して!」=否定+動作の一部を抽出「手打ち」

というように、

すべて【否定+動作の一部を抽出】という構造になっていますよね。

一連の動作全て、ではなく、動作の一部になっており、

かつ「否定」されていることもあり、

恐らく、上級者で微妙なフォーム変更をすぐにできる人ならいいですが、

初心者だと、

▲もっとボールを見なきゃ+なんて私は下手なんだろう・・・

▲もっと足を動かさなきゃ+なんて私は下手なんだろう・・・

▲手打ちをやめなきゃ+なんて私は下手なんだろう・・・

というように「私は下手なんだろう」

というセルフトークの方が大きくなってしまいそうですよね?

 

■それに対して、ガルウェイの声は、

「今からぼくがボールをトスするから、ボールが最後にバウンドしたあとに、

縫い目をよく見て、どういう回転をしてくるか、ぼくに教えてくれないか?

打つことについては特に考えなくていい。

振ったラケットが勝手に当たるところで打てばいいから」

というように、

「打つという動作で最も重要なポイント

=ボールがラケットに当たる直前にボールがハッキリ見えていること」

かつ、

「ボールをよく見て」

というのではなく、

ボールが最後にバウンドしたあとに、

縫い目をよく見て、どういう回転をしてくるか」

と具体的な言葉=映像に置き換え、

 

一連の動作の中で最も重要なポイントだけに集中させ、

「手」や「足」に対する意識とセルフトークを背景に退かせていますよね?

 

■「ボールの縫い目の回転の仕方」に集中した上で、

それをコーチに伝えなければいけないので、

セルフトークは背景に退き、プレイヤーは集中したモードになる。

 

■では、

「自分にはとてもできない」という声が聞こえてきたら、まずやることは?

 

■例えば、

「小説を書かなきゃ。でも書けない。なんで書けないんだろう」

というセルフトークがガンガン聞こえてくる場合、

小説を書く上での最重要ポイントが、

▲原稿用紙があり、鉛筆が研がれていること

あるいは、

▲PC上の原稿用紙が開かれ、フォント・文字設定があっていること

であるならば、

「小説を書けない」(セルフトーク)に対して、

→「原稿用紙を置き、鉛筆を研ごう」

あるいは

→「PC上の原稿用紙を開き、フォント・文字設定をしよう」

というセルフトークに切り替えることでしょう。

 

■例えば、

「勉強をしなきゃ。でもできない。なんで自分は勉強できないんだろう?」

というセルフトークが聞こえてきたときは、

今から数学・数列の問題を解くのが課題であれば、

「今から数列を解く際に必要な、

ルーズリーフとシャープペンに消しゴム。

それから問題を用意しよう」

という声に切り替えることでしょう。

 

■例えば、

「ピアノを弾かなきゃ。でもうまく弾けない。なんで自分は弾けないんだろう?」

というセルフトークが聞こえてきたときには、

「今から、パッハルベルのカノンを弾く。

そのために、まず椅子の高さと楽譜台の角度を調整し、

鍵盤の上にピアノを置いてみよう」

という声に切り替えることでしょう。

 

■つまり、

セルフトーク→「なんでできない?」→悪循環に入る

という流れを避け、

「○○をする上で必要な▲▲と■■を具体的に□□しよう」

という動作言語に置き換えることで、

「自分にはとてもできない」という声に惑わされ、

セルフトークの悪循環に入る意識の入り口を、

動作に切り替えることができるのではないでしょうか?

 

■セルフトーク→動作言語への切り替え、

私(合田)も日常的にかなり使っています

(実際、講師として使っている「読解法」は

実は、この動作言語のかたまりです(笑))が、

かなり使えますよ!!!

ぜひ、試してみられて下さい!

 

「自分にはとてもできない」という声が聞こえてきたら、まずやることは?

・サマリー
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━

【Street & Book Smart Summary】┃
┃                ┃
┃■セルフトークが聞こえ際に   ┃

┃「なんでできない?」と問うと   ┃

┃悪循環にハマってしまいやすい  ┃

 

┃■「自分にはとてもできない」  ┃

┃というセルフトークが聞こえたら ┃

┃【動作言語】に置き換え、    ┃

┃その【動作】に具体的に集中すると┃

┃セルフトークに吸い取られずに   ┃

┃スムーズに動作を行いやすい    ┃

 

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┃発行者: (合田啓作)
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